Merry Christmasって言えない?

Howdy.

正月には初詣に行き、ハロウィンパーティーをして、クリスマスにはケーキを食べて、大みそかには除夜の鐘を鳴らす。
赤ちゃんが生まれると初宮詣に行き、七五三を祝い、教会で結婚式を挙げ、葬式にはお坊さんを呼ぶ。
そんな日本人には「メリークリスマス」と言うのも聞くのもなんの違和感もないでしょう。
そもそもクリスマスが何の日なのか、よくわかってない人もいるでしょう。

日本にいるとあまり意識しませんが、アメリカ(というよりおそらく海外)にいると自分の宗教や宗教観を少なからず考えることがあるでしょう。
というわけで今回は、クリスマスに関わる宗教観についてです。

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Merry Christmasは不謹慎?
非常に寛容な宗教観を持つ日本では考え難いかもしれませんが
(寛容というか知識や興味関心がないだけかもしれませんが)
最近クリスマスにMerry Christmasって言うのはどうなの?という意見が蔓延?してきています。
というのも、クリスマスは言うまでもなくキリスト教の大切な祝日です。
超簡潔に言えばイエス・キリストの誕生日とされている(諸説あります)日です。

私はアメリカのクリスマス=お腹いっぱい食べる日、というイメージを持っています。

アメリカは国民の多くがキリスト教徒ですが、移民大国でもあり「自由」を売りにしている国ですから
Merry Christmasと言うのは他の宗教を信仰する人に配慮が足りないんじゃないかというわけです。

そもそもMerryってなんなの?
Merry Christmasとは言ってもMerry HolidayとかMerry New YearとかMerry Birthdayとは言わない。
(言う人もいるようですが一般的に言わない)
じゃあこのMerryってなんなの?となるわけですが、
merryというのは楽しい陽気な、と言った意味を持つ形容詞です。
お祭り騒ぎ的な楽しさを持つ意味の形容詞として使われるようです。

名詞はmerriment
古い英語では短い期間の楽しさ、(楽しい時間は短く感じるというところから転じて)という意味合いがあったそうです。

Happyとの違いは?
対してHappy幸福なめでたい喜ばしい、などの意味を持つ形容詞
名詞はHappinessです。

merryはお祭り騒ぎ的な楽しい時間
happyはもっと大きな意味での楽しさ、幸せを表現するものだと私は解釈しています。

こうして言葉を解釈することで、この人たちにとってクリスマスがどんなものなのか
少しだけ理解できるかもしれませんね。

別にHappy Christmasと言っても問題ありませんし、普通に言います。
でもMerryは基本的にクリスマスにしか使いませんね。

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ユダヤ教ハヌカ
この時期はキリスト教徒にとってはクリスマス、
ユダヤ教徒にとってはHanukkah(ハヌカ)の時期です。

今年はハヌカが24日からなので
クリスマスイブとかぶっているんですね。 

アメリカと言えばキリスト教!!と思われがちですが
Judeo-Christianというのがアメリカの伝統的な宗教観のようです。
ユダヤ教徒を尊重しないわけにはいかない背景もあるでしょうが)

特に今年はハヌカとかぶっているのでMerry Christmasは配慮に欠けるという声があるようです。

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Judeo-Christianというのはユダヤ教徒キリスト教を合わせた感覚のようですが、
アメリカ保守派の共和党の綱領に"God"の次に多く出てくる言葉ではないでしょうか。

逆にリベラルの民主党の綱領には一度も出てきません。(私の知る限り)
"God"という言葉は最近入れられたようですが、
テキサスの民主党の綱領には未だに一度も登場しません。

なぜ綱領の話をしたかというと、Merry Christmasを配慮に欠けると言っているのが
リベラル派の人達が多いからです。
多種多様な文化を尊重しようというのが基本理念なわけですから
"God"を信じていない人だっているだろうってことで今まで明記も避けてきたわけですね。

このいろんな文化を尊重しようとした結果
アメリカの公立学校ではMerry Christmasの代わりにHappy Holidayと言う風潮が広まってきました。
キリスト教徒以外に配慮しているわけですね。

しかしこの無理に多様性を認めようとしていたり、自由がどうのこうの言っているのが
逆に不自由な社会にしているような気もします。
別にリベラルと批判しているわけでも多様性を排除しようとしているわけでもありませんが
日本人的な感覚からすると、
キリスト教の人にとって大切な日なんでしょ?Merry Christmasくらい言えばいいじゃん。
と思うわけです。

知らない人が誕生日でも、
誰がてめぇの誕生になんか祝うかよ、絶対おめでとうなんて言わないからな!
なんて感覚にならないのと同じで、別にほかの宗教の祭典を祝ってもいいと思うんですよね。
まあ、一神教の人たちからするとそんなことないんでしょうけど。

正直に言えば私にも、キリスト教徒じゃないからMerry Christmasなんて言わないよ、
と尖っていた時期もありましたが。笑

なんにせよ
いずれにしても、アメリカではクリスマスは祝日です。
キリスト教のお祭りを祝うも祝わないも、楽しむも楽しまないも"自由"です。
というわけでクリスマスと宗教観についてでした。

Have a good one.

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