トランプ大統領誕生でも留学ビザ取得に影響がない3つの理由

Howdy.
トランプ氏の大統領選勝利から様々な意見が飛び交い
在米の身としては、どうしても気になるところです。

私と同じように米国に留学している日本人たちの意見の中に
トランプ氏の政策によって留学生のビザ取得が難しくなる
なんてものを幾つも目にしました。
選挙後の記事が政治よりになってしまっているのを反省しつつ
留学に関わる重大なトピックとして今回取り上げたいと思います。

結論から言うと、トランプ大統領の下、留学生のビザ取得が困難になることはありません
それを3つの理由と共に説明したいと思います。

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あらかじめ
始めに断っておきますが、
私はただの平凡な留学生です。
アメリカの政治には1ミリも関与していませんし、政治経済専攻でもありません。
今回書く記事は私個人の意見をふんだんに含んだものです。
しかし、トランプ氏への誤解によって
留学を断念するなんてことがないようにこの記事を書いています。
万が一私が間違っていても責任の取りようがありませんが、
なんなら坊主にでもしましょう。
それくらいの覚悟で書きます。

ビザの性質
ビザ取得に影響がない理由を説明するのに重要なのが留学生のビザの性質です。
今回私が留学生ビザとするのはF1ビザとします。
その他のビザで留学する方も当然いますが
留学生の大半はF1でしょうし、私がF1以外のビザについてそれ程詳しくないので、F1学生ビザについてのみ説明します。

1つ目
トランプ大統領になっても留学ビザ取得に影響がない1つ目の理由は
そもそも最初からビザの取得がそこそこ難しいからです。

F1ビザ取得するには、留学先と面倒くさいやり取りをして、面倒くさい量の個人情報をビザ申請サイトで入力し、集めるのが面倒くさい書類を集め、面倒くさい面接に行くという、面倒くさい手続きが山ほど必要です。

この面倒な手続きを代わりにやってくれる留学エージェントも今はたくさんあるようですが
私は全て自分でやりました。

ただ、面倒なだけなら取得が困難とは言えません。
学生ビザ取得には残高証明が必要だったり
犯罪歴の申告が必要だったりします。

つまり、貧乏人と犯罪者はそもそもビザが取得できないんです。(不可能というわけではありませんが)

アメリカに入国するビザの中でおそらく観光ビザの次に取得が簡単なF1ビザですら
これだけ面倒なんです。

普通の日本人が面接で受け答えを間違ったばかりに
ビザ取得を却下されたなんて話も聞きます。
(真偽は定かではありませんが、留学が終わった後どうする?という質問に対して、日本に帰ると答えるのが正解で、そのままアメリカで働きたいと言うと面接で落とされる、という噂もあります)

この(別に特別難しくはないが)決して簡単なわけではないビザ取得のプロセスが
トランプ大統領になってもビザ取得に影響しない1つ目の理由です。

今後、ビザを拒否された人たちがトランプ氏のせいだ!なんて言いだすかもしれませんが、その人たちはオバマ氏時代に申請しても、ブッシュ氏時代に申請しても落ちてたと思います。

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2つ目
2つ目の理由は、留学生の法的な立場にあります。
トランプ氏が排除したいと考えているのは、違法にアメリカに入国し、安い労働力でアメリカ人の仕事を奪う非合法移民です。
対してF1ビザというのは、合法非移民です。

入国が違法でもなければ移民でもありません。
法律的にはvisitorであり、長期滞在しているに過ぎません。

F1ビザを持つ留学生は留学中F1-statusというのを保つ義務があります。
これは、各学期full time studentでいること(学部生は最低12単位の履修をする)や、一定の成績を保つことなどで
これを破れば強制帰国です。
そして、留学期間中にアメリカ国外へ出る際も、留学が終わった後の滞在もルールが細かく決められています。

F1ビザはアメリカで住むのには、かなり弱い立場にあります。
何かをするのにいちいち留学生アドバイザーからの書類が必要だったりするからです。
特に、留学生に慣れていない土地だと
Social Securityを持ってないことで様々な契約(銀行やアパート、光熱費の支払いなど)に本当に手間がかかります。

つまり、そもそも留学生はトランプ氏のいう非合法移民排斥の対象ではない、というのが2つ目の理由です。

当然、排斥の対象ではなかったはずの留学生が留学後も非合法に居座り、非合法移民になることも充分に考えられますが
それでもビザ取得に影響を及ぼさない最も重要な3つ目の理由があります。

3つ目
ビザ取得に影響がない最も大きな理由は
留学生はアメリカの仕事を奪う側ではなく
アメリカにお金を落とす側である、ということです。

残高証明は留学生としてアメリカで生活するのに最低限必要な資金源を証明するものですが
この基準を満たさなければ、まずビザは貰えません。

大学留学ともなれば、それなりの額が自分名義の銀行口座にあるか、親名義の口座にあるか、もしくは奨学金を獲得した証明が必要です。
州立大学だと、留学生の学費は州内の学生の3〜4倍にもなります。

つまり、留学生はそれなりの額を払える人達なんです。
留学生は何かとinternational student feeなどで余分に払わされることが多いです。
加えて留学している間、生活費としてアメリカでお金を使い続けてくれます。

そして決定的なのがF1の学生は基本的にアメリカ国内で働くことを禁じられています
F1の学生が働くことが許されるのは大学が雇用主となる週に最大20時間までのパートタイムのみです。
最大限アルバイトをしたとしてもアメリカ側から見れば確実に黒字です。

大学が雇用主でない場合のアルバイトが見つかった場合は強制帰国です。

アメリカ人の仕事を奪うどころか上質なお客さんなのがF1の留学生なわけですね。

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However
ここまでトランプ氏の大統領就任がF1ビザ取得に影響を及ぼさない理由を説明してきました。
しかし、制度以外のところで考え得る影響は幾つかあります。

まず、学費の問題です。
なにもしなくても年々とんでもない上がり方をしているアメリカの大学の学費ですが
これは今後も続きます。
まあ、この値上がりはクリントン氏だろうと止まらないでしょうが…
私がありそうだと考える(トランプ氏の影響で変わる)未来は
語学学校の授業料値上がりです。

トランプ氏の大統領就任でアメリカに留学するのをやめる
という外国人が増える可能性があります。
英語が学べるのはアメリカだけではありませんからね。

観光ビザの次に取得が簡単な留学ビザの中でも最も取得しやすい語学留学

語学学校側が足元をみて授業料を値上げするパターンと、留学生が少なくなることで値上がりを余儀なくされるパターンがあるでしょう。

次に、違法に仕事(アルバイト含む)をする留学生への取り締まり強化

真偽は別として、留学生の違法なアルバイトが見つかるのは、ライバル店からの告発がほとんどだ、という話を聞いたことがあります。

これが真実なら、行政はわざわざ留学生が違法にアルバイトをしているかどうかを自分からは探しに行かないということになります。
この取り締まりが厳しくなる可能性はゼロではありませんね。

OPT(Optional Practical Training)はどうでしょう。
留学修了後、もしくは途中に研修という形で、一定期間合法に米国内で働けるというものですが、
語学留学生は対象ではありませんし、
何か影響があるとは思えません。

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まとめ
ここまで述べてきたとおり、
トランプ氏の大統領就任でF1ビザ取得が困難になることはまずないと思います。
しかし、他のところで影響が出てくる可能性は充分に考えられます。
私からできるアドバイスは
留学するなら早い方が良い。なぜなら誰が大統領になろうとも学費は上がり続けるから。です。

というわけでトランプ大統領になっても留学ビザの取得に影響がない3つの理由でした。
Have a good one.

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