第45代アメリカ大統領
Howdy.
現地時間9日深夜に確定が出たアメリカ大統領選挙。
たまに勘違いしている方がいますが
アメリカ大統領選は国民が直接候補に投票するわけではありませんし、候補がトランプ氏とクリントン氏の2人だけというわけでもありません。
そこら辺も含めて、今回はアメリカ大統領についてです。
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ドナルド・トランプ氏が勝利
多くの方の予想を裏切って、第45代アメリカ大統領になるのはトランプ氏です。
今回は各候補を支持する代議員の取り合いなので正式決定ではありませんが、確実に決まりです。
当初は誰も彼が大統領になるなんて思いもよらなかったでしょう。冗談でもし彼が大統領になったら、なんて話が現実になりましたね。
私にとっては在米中に初めて大統領が変わります。
クリントン氏の勝利なら
まあ留学生には何も影響はないでしょう。と呑気に言っていたでしょうが
勝ったのはトランプ氏。
私は合法非移民ですから移民排除の対象にはなりませんが
今後、留学生への待遇の低下がもしかしたらあるかもしれませんね。
加えて、銃規制は進むどころか緩和されていく可能性が高いです。
トランプ氏が過激な発言で躍進し始めた頃は
彼がもし大統領になったら帰国も考慮に入れるべきかもしれないと思っていましたが
時間が経つにつれて、彼が大統領になってみるのも面白そうだと思い始めた自分がいました。
(そもそも他の共和党候補者がもっとしっかりしていればそんなことを思う必要もなかったわけですが)
しかし実際に決まってみるとなんとも言えない自分がいます。
アメリカ市民なら少なからず期待できたのかもしれませんが
私は100%日本人ですからね。
日本に住んでいれば歓迎していたような気もしますが、まあ様子見しかできません。
これから留学生にとって不安なのは
トランプ氏の過激な発言がアメリカのスタンダードだという風潮が生まれ、移民排斥の動きが度を超えて
人種差別が悪化することです。
そう、まるでヴォルデモートが復活した後のハリーポッターの世界のように...
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インターネット上では、トランプが勝ったのではない。低学歴の差別主義者たちが勝ったのだ。というコメントが多く見受けられましたが
そんな単純な話ではないですし
民意を読み取れなかった、もしくはわかっていたが報道しなかったメディアにも責任があるでしょう。(クリントン氏圧倒的優勢の予測を見て投票に行かなかった層もいるだろうという意味も含めて)
中部の州が真っ赤(トランプ支持)になったことから、この地域をフランスに返そう。なんていうジョークもありました。
まあ中部の州が真っ赤なのはいつものことですが。
トランプ氏の得票数が伸びて、不安になったのか
カナダの移民サイトが開票序盤からダウンしていましたね。
地域ごとの投票先を見ればよくわかりますが
Election 2016
大都市ほどクリントン氏の得票が上回っています。
これは日本でも都市部の方がリベラル派閥の得票が多いのと似たようなものですね。
都市部の方が、高学歴高収入で人種も多様性に満ちている場合が多いです。
決してそういう人達がクリントン氏支持、そうでない人達がトランプ氏支持だと言いたいわけではありません、統計的な傾向の話です。
さらに言えば、本当の高学歴高収入者は郊外に住みます。と同時に都市中心部には有色人種の貧困層が多いのも事実です。
クリントン氏は夫の大統領時代の功績のおかげもあってこの有色人種の貧困層からの支持が高いはず。
これが、クリントン氏が都市部で強かった理由です。
テキサスで言えば、州最南部の海岸沿い、メキシコ国境線の地域を除いてヒューストン、オースティン、サンアントニオとダラスの地域以外は真っ赤っかでした。
都市部は人口が多いのでこれで割といい勝負になるわけですが、
テキサス全体で言えばトランプ氏の圧勝にはなりませんでした。
トランプ氏とクリントン氏の得票率は約9%差、数にして約80万票差でした。
イギリスの国民投票と同じく、変わることを選択したアメリカですが
果たしてトランプ氏は良い意味で変わるのか、それとも変わらないのか
操り人形になるのかならないのか
日本で民主党が政権を獲得したときのようになるのか、それとも…
投票という民主主義的な方法で決まった大統領です。
今まで散々トランプ氏を差別主義者だと軽蔑してきた層の一部が
逆に差別主義者的な言動に出るのはよろしくありませんね。
受け入れるか、行動を起こすか。
私にできることは特にありませんが、今日は朝からこれから(トランプ大統領のアメリカで)4年間どうするかほかの留学生たちと議論になりました。
さて、ここは私の政治の意見を述べるブログではありませんので
私の感想はここまでにしましょう。
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メディアに大きく取り上げられるのは2人。紹介されるだけならこの4人まででしょうか。
民主党からヒラリー・クリントン氏
共和党からドナルド・トランプ氏
アメリカ緑の党(Green Party of the United States: GPUS) からジル・スタイン氏
そして、リバタリアン党(Libertarian Party)からゲーリー・ジョンソン氏です。
この4人ですら全員の名前を言える人はアメリカ人でも少ないんじゃないか、と思えるほど
トランプ氏とクリントン氏以外の候補はメディア露出が少なかったです。
東京都知事選でもそんな感じでしたね。全候補が知りたい方はこちらからどうぞ。
2016 Presidential Candidates (Presidency 2016)
州取り合戦
アメリカ大統領選は選挙人選挙。
各州の選挙人(elector)の投票を国民の投票によって争います。
選挙人とは実際に大統領選で候補に投票する人。
今回の選挙はその選挙人がどの候補に投票するのか市民が決める選挙です。
各州ごとに選挙人の数は違って、各州ごとの勝者独占方式を採用しています。
最も多いのはカリフォルニア州の55人。
例えばこのカリフォルニア州でクリントン氏の得票が1票でも多ければ、クリントン氏はこの55人分を全てゲットできるわけです。
ちなみにテキサス州は38人分です。
過半数の270人以上の選挙人をゲットすれば大統領になれるわけです。
実際の国民からの得票数で決まるわけではないので
国民からの得票数は勝っていたが獲得した選挙人の数でブッシュ氏(Jr.)に負けた2,000年のアル・ゴア氏の例もあります。
538
選挙のたびにNathaniel Read Silver氏、通称Nate Silver氏が運営する538(FiveThirtyEight)が選挙の結果を統計的に予測しています。
2008年のときは50州中49州、
2012年は50州全て的中させました。
今回は大外れでしたね。
始めから
各党の候補者が決まる前から誰が大統領になっても歴史的、と言われていた選挙でしたが、ニュースに事欠かなそうな大統領になりました。
本当にできるのか疑問たっぷりの公約がたくさんあります。これからアメリカに住んでいて感じることがあったらまた記事にしたいと思います。
クリントン氏が勝つ前提で、速報記事として投稿するために下書きを予め終わらせていたんですが、全部書き直しました。笑
というわけで大統領選でした。
Have good one.
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