8月1日から施行 大学構内に銃の持ち込み~Campus Carry~

Howdy.

以前から大学からのアナウンスが何度もされていたのでだいぶ前から知っていましたが
Campus Carryと呼ばれる大学構内に銃の持ち込みを許可する法律8月1日よりテキサス州施行されました。
細かいルールの違いはありますが、州内の公立大学にこのCampus Carryの許可を義務付けている州は
テキサス以外に7つあります。(コロラド州アイダホ州カンザス州、ミシシッピ州オレゴン州ユタ州ウィスコンシン州
この日本人には全く馴染みのない(そもそも銃自体に馴染みがありませんが)法律の話です。

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大学からのメール
大学から送られてきたCampus Carryに関する説明が簡潔で分かりやすかったので、抜粋して紹介します。

Dear Students,
 
 In June 2015, the 84th Texas Legislature passed Senate Bill 11 (SB 11), also referred to as “Campus Carry.”  SB 11 expands the areas on public university and college campuses where individuals who hold a handgun license may carry concealed handguns in certain areas on college campuses.  While this law does not go into effect for community colleges until August 1, 2017, four-year universities will implement this law beginning August 1, 2016.  

このメールをまとめると、

公立大学構内において
ライセンスを持つ個人が他人に見えないように拳銃を携帯することを許可する法律SB11(通称キャンパスキャリー法)を
4年制大学では2016年8月1日より、コミュニティカレッジ(2年制大学)では2017年8月1日より施行する。

というわけです。
私立大学は各校の判断に委ねられます。

隠すと見せる
メールを読んで、いや、ちょっとまて。他人に見えないように拳銃を携帯するってなんだ?
と思ったあなた、鋭いです。
アメリカの銃規制は、誰が、どんな銃を、どんな状態で、どこに保管するかを制限しています。

「誰が」は、ライセンスの有無、犯罪歴の有無など。
「どんな銃」は言わずもがな銃の種類。
「どんな状態」は人に見えるか見えないか
「どこに保管」なのか、なのか、携帯するのかなど。が関わってきます。

おそらくしっくりこないのがこの、「どんな状態」「見えるか見えないか」でしょう。
人に見える状態で銃を携帯することを英語でOpen Carry
人に見えない状態で銃を携帯することをConcealed Carryと言います。

この見えてるかどうかがアメリカの銃規制ではどうやら重要なようで、割と細かいルールがあるようですし、
openにするのかconcealedにするのか議論が分かれ、デモが行われたりすることもあるようです。

持ち込み許可の理由
そもそも、このCampus Carryが施行される動きになったのは大学構内での暴行・強姦などの事件が多発していたからだそう。
そういう犯罪抑止のためならOpen Carryにして、あいつ銃持ってるから襲うのやめよう。と思わせる方がいいんじゃ...
と思ったり、いや、誰が銃を持ってるか分からない状態だから、うかつに手を出せないのかも...なんて思ったり。
どちらが犯罪抑止になるかわかりませんが、たぶんこれはそもそも犯罪抑止のための法律ではないと考えるのが自然です。(個人の意見です)

抑止ではなく、事件に巻き込まれてから、自分の身を守れるように。という意味合いが強い気がします。
だって相手(犯人)だって銃持ってますからね。丸腰で銃を向けられたら何もできませんが、自分も持っていれば、あるいは...って感じなんだと私は解釈しています。

Concealed Carryなのでどれくらいの人が拳銃を携帯しているのか容易に確認することはできませんが、隣の学生が拳銃をカバンに忍ばせている
なんてことがこれから日常的に起こるわけです。
おぞましいですね。

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講義のシラバスにも
このCampus Carryは講義の講義要綱にも記載されていました。周知するためでしょう。
クラスで配られる用紙に拳銃の持ち込み云々が書いてあるんです。おぞましいですね。

ちなみに日本ではこの講義要綱のことをレジュメというようですがこれは和製英語です。

要約、概要という意味も持つようなので間違いではないと思いますが
”resume”は基本的に「履歴書」として使われます。
この履歴書はcurriculum vitae (通称CV)と言われることも多いです。

英語で講義要綱はsyllabus(シラバス) 、単数で扱うことが多いのであまり使いませんが複数形はsyllabi(シラバイ)です。

他の和製英語はこちらから:和製英語なんです。 - アメリカでライス大盛り~英語ができない日本人のテキサス留学記~

大学の治安
そもそも大学というのは比較的治安のよい場所です。
日本の大学と同じで出入り自由。散歩に来る人、図書館に来る人など、大学関係者以外も来ます。
起こり得る犯罪は、窃盗、暴行、強姦。
私はペンを盗まれた以外は大学で犯罪に巻き込まれたことは今のところありません。
(日本製の筆記用具は高性能で狙われます、この話はまた別の機会に)
大学警察も常在していますし、構内の見回りも頻繁にしています。
基本的には、安全な場所です。

大学で銃乱射
それでも大学で銃乱射事件とかは、やはり起こります。
Campuss Carryが施行された2016年8月1日は
UT Tower ShootingUT Massacreなどと呼ばれるテキサス大学オースティン校で起こった銃乱射事件(46人を銃撃、内14名死亡)からちょうど50年
節目に、という気持ちもあったんでしょうか。

それ以外にも本来安全なはずの学校で銃撃事件は多く起きています。
アメリカという国が日本とどれだけ違うのか。
住むのであればそれを認識し、それなりの覚悟が必要でしょう。

Thank you for your time.

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