銃が買えるのに防弾チョッキは買えない!?

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Howdy.

フロリダ州での銃乱射事件。在米の身としては思うこともありまして、この記事を書くことにしました。

銃殺事件、日本ではドラマや映画の世界のような感覚ですが
アメリカでは現実。
実際、銃殺事件のあったアパートに住んだこともありましたし(引っ越してから知った)
私も買い物したことのある近くのスーパーマーケット(英語ではgrocery store)で強盗殺人事件があったこともありました。

人口約3億人に対して約3億丁の銃が出回っているといわれているアメリカで銃規制はできるのか。
事件に巻き込まれないためにはどうすればよいのか。
そもそも何故アメリカではこんなにも銃が出回っているのか。
それはアメリカ建国の歴史に理由があります。(私個人の意見を含みます)

アメリカは1783年に終結したアメリカ独立戦争(米国内ではRevolutionary Warと呼ばれることが多い)で独立を勝ち取りました。
そして1861年から始まった南北戦争(米国内ではThe Civil Warと呼ばれる)でその後の経済体制、そして奴隷制度に決着をつけようとしました。

アメリカは大事なことを決めるときには武器を持って、戦って、そうして発展してきた。とも言えます。
そして、政府が暴走した時には市民が武器を持ってこれを制することができるよう、憲法で市民に銃所持の権利を与えました。

また、その広大な土地のせいで役所の管理が全て行き届くわけではありません。
小さな政府、の言葉にも表れているように、アメリカでは自己責任の感覚が強いように思います。
何かあっても警察がすぐ来れない、守ってもらえないかもしれない。
だったら自分で武器を持って自分の身は自分で守ろう。
こうした考えから、銃社会が根付いていったのではないかと思います。

相手が銃を持っているのだからこっちも銃で対抗する。
殺される前に殺す。一般市民のレベルだったらそれでもまあ理解はできるんですけどね、
死刑制度は必要かって議論が深まっている中で、いくら死刑判決が確定であろう犯罪の現行犯だとしても、その場で殺してしまうのは…。法治国家ならちゃんと法廷で裁くべきでは...と思うわけです。
しかも今回はISが関わっているテロかもなんて話もありました。
結局殺してしまっては真相も分からないまま、犯人が死亡して一件落着じゃないんです。また次の事件が起きますよこれじゃあ。
動機も事件に至った経緯もはっきりしないままテロと決めつけていてはなんの解決にもならない。
何十人もの命を代償に何かを得られたのか。
そんな虚しさを感じた事件でした。

さて、タイトルの銃は買えるのに防弾チョッキは買えない。これはどういうことなのか。
銃から身を守るなら使い慣れてもいない銃で相手を撃つより、防弾チョッキ着た方が生き残れる確率が高いんじゃないか。
でも防弾チョッキって買えるのか?そんな疑問がありました。

防弾チョッキ、英語だとbullet-proof vestと言ったりするそうですが
結論から言うと、買えます。犯罪歴が無ければ。
しかし、銃以上に規制が厳しいのでは?と思います。
そもそも市場に出回る防弾チョッキは米軍の使い古しが多いようで、その性能はどうなんだろうってイメージ。

防弾チョッキを着て犯罪を犯すと、罪がより重くなります。
計画的な犯行と考えられるからでしょう。
普段防弾チョッキなんて着ませんよね?防弾チョッキって着たらかさばるから目立ちます。
ということは防弾チョッキを着ている=これから犯罪行為をする!?=警察官に職務質問される、最悪の場合、危険とみなされ問答無用で発砲されるなんてこともあるかもしれません。

州によっては学校に防弾チョッキを着ていくこと自体が違法だったりもします。
これじゃあ、仮に買えても使えませんね。

なぜ身を守るための防弾チョッキにこんな厳しい制限がかけられているのか
犯罪者が使えないようにするため、だそうです。
これはアメリカ人の友人に聞いた話なので詳細は定かではありませんが
なんでも昔、防弾チョッキを着た銀行強盗がいて、それを制圧するのに警察が相当苦労したみたいです。
確かに、身を守る防弾チョッキも犯罪者が使えばやっかいですよね。

じゃあやっぱり銃規制をしないといけない!のですが、
この国から銃をなくそうと思ったら
生粋のアメリカ生まれアメリカ育ちの白人が無差別銃乱射事件で大量の白人を殺害し、
世論に後押しされた銃規制推進派の政権が独裁に近い圧倒的な指示を受けて独裁に近いかなり強引な方法で全米の銃を取り締まる。くらいしても
本当に無くなるのか疑問が残るくらいです。
つまり、アメリカで銃をなくすのはほぼ不可能だと私は考えています。
アメリカに住もうと考えている人は、それだけの覚悟を持って決断すべきでしょう。

Thank you for your time.

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